繁栄する似非日本料理と衰退する本物の日本料理

今回のオリンピック柔道では、男子の金がゼロ、とお家芸の
低迷が顕著になってしまった、という記事が相次いでいます。

私は、「そうじゃない、柔道が世界競技になったのだから喜ぶべき」
と思っているけれども、多くの人はどう思っているのでしょう?
以前、オリンピックで「青い柔道着」を取り入れることに、
日本の柔道関係者は「神聖なる柔道着が青なんて」と猛反発した、
と聞きますが、実際会場で見た私としては…
「いや、やっぱり青にしなきゃダメでしょ」という感想です。
白vs白だったら、どっちがどっちだかさっぱり分かりゃしなかったに
違いありません。

日本の社会人であれば「ユーザーフレンドリー」にすること、
「人々がいったい何を求めているのかを知ること」がいかに大事か、
ということはよくお分かりだと思うけれど、そこに「日本の伝統」が
入ってしまうと、「伝統を守る」ということにがんじがらめに
なってしまうんでしょうか。変えたくない、変えてしまったら、
それはもう私たちの柔道ではないのだ、と、伝統にしがみつくとでも
いいますか。

実は、私は、今回のこの柔道に合わせて感じることがあります。

それは、

「日本料理」

今回、私はイギリスで初めて、イギリスでは有名ななんちゃって
ラーメン屋(?)「wagamama(わがまま)」に入ったのですが、
そこで本当に色々なことを考えてしまいました。

このwagamamaはロンドンに行ったことある人なら、遭遇したことある
人が多いのではないかと思います。私たちは、ロンドンではなく、
全然別の郊外都市でこのチェーン・レストランを見かけ、入りました。

中にいるのは、当たり前ながら、イギリス人ばかり。
ものすごく混んでいて、皆、なんちゃってラーメンや、
カレー、どんぶりといったいわゆる日本のメジャーな
定食・軽食類を食べています。

ビックリしたことに、箸を割らないで、まるでフォークのように
くるくる麺を回しながら食べている人が多数いるのに、
心底驚いたと言うか…。なんか食べにくそうだけど、、、
それでも、食べるんだ~、それでも美味しいと思うんだよね?!?!

…なんというか、複雑な気分になりました。

たぶん、このレストランで普通の日本人がこれらのものを食べたと
したら、「味が違うよー。」「こんなの本当の日本食じゃない。」
と思うヒトが多いのではないでしょうか。
こんなものを日本食として受け入れたくない。
日本人としてのプライドがそれを許さないのだ、と。
私が複雑な気分になってしまったのも、きっと「日本人としての
本物の日本食の誇りと伝統」がどこかに染みついているからでしょう。

しかし、現実はどうでしょうか。

このwagamamaは、1992年に一店舗がロンドンでオープンして以来、
評判が評判をよび、どんどんチェーン店が増えて、今やイギリス各地で
見られるようになりました。

これが、日本人オーナーによってスタートされ、今やこの規模になった、
というのであれば、私もとてもうれしいですが、事実は違います。
香港出身の中国人によってスタートされ、彼は今やイギリスでも
有名なレストランシェフとなっているのです。

こういった話は何もイギリスだけではありません。
オランダでも事情は同じです。ロッテルダムからスタートした
食べ放題のShabu Shabu(しゃぶしゃぶ)も今やチェーン化して、
南ホランド州各地に進出しておりますが、こちらも香港人
によってスタートされています。Shabu Shabuの成功で、
似たようなスタイルの日本食レストランがぼこぼこできて、
今やオランダ各地にこういったたぐいのレストランがあります。

(味はともかく)安い日本食は、またたくまに受け入れられ、
今やヨーロッパ各地で日本食ブーム。
しかし、ほとんどが日本人以外によって経営される
「似非日本食」なのです。

一方、日本人が営む「ホンモノの日本食レストラン」はどうなって
いるか、といいますと…。少なくとも、オランダでは、
閉鎖が続き、新規オープンがないので、全体数は減っている
のではないか?と思われます。

これはいったいどういうことなんだろう?
なんか、ちょっぴり情けない…という気分になってしまうのは私だけ?

特に「wagamama」のような日本ではいくらでもある定食系の
レストランをひねったものが、イギリスでも人々に
受け入れられているのに、そのアイデアを出したのが
日本人ではない、ていうのがねえ。
なんともさみしさを感じるのですよ。

確かに日本食は高いので、海外で安いコストで提供するのは、
多少の妥協が必要なのかもしれません。もしかしたら、多くの
日本料理人は日本で食べる日本食という「伝統」にがんじがらめに
なって、この「妥協」アイデアを出すことができないのだとしたら、
残念なことだなあ。

それとも、もしかしたら。
本物の日本食を求める「厳しい目」を持った日本人客である
私たちが、ちょこっと妥協した日本食の登場をある意味で許さず、
日本人オーナーが活躍できる機会が失われているのかな…?!

いやいや、もしかしたら。
そもそも、私がここで、日本人の作る料理=ホンモノ、
それ以外の人が作る料理=似非、と決め込んでいるのが、
すでに「伝統にがんじがらめ」状態なのかもしれませんね(苦笑)。

いずれにせよ、個人での進出はなかなか難しいかもしれないので、
ここは一発、日本のフードサービス業界や居酒屋チェーンetc.に
「日本食」部門で海外に進出してもらいたいな、と思いました。
せっかく、今、ヨーロッパは日本食ブームなのですから。
そのブームが、日本人以外ばかりで競合されているのでは、残念すぎます。
やっぱりこのブームに御本家・日本人にも飛びこんでもらわないと!



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