生きていればこそ。

DSC_086118.jpg

年末年始に日本に一時帰国した際、父の様子があまりよくありませんでした。その前から入退院を繰り返しており、入院の理由もあまりいい感じとはいえない病状…。

父は10年以上も前に癌になりました。場所がよい場所でなく、ステージも悪かったので、5年後の生存率はとても低いとされた経緯があり、これだけ長生きしているのはむしろ奇跡…と言える部類なのですが、なんといっても遠くに住んでいる身、今回が会えるのが最後になるのかもしれない、と何度も思ったことがあります。

年末年始に会った際は、もう生きたくない、というようなことも言っており、それが本当の本心なのかどうかは分かりませんが、こういう風に言われてしまうともう…私なぞは何も言えなくなってしまいます。比較的元気な方にだったら、美味しいものでも食べて元気だして~みたいなこと、言えますけど、きっと治療も楽しいものではないでしょうしね…。

初詣にももう行かない、と言い出し、ちょっと…どうなんだろう、と思いました。毎年、これだけは熱心に行っていた人ですから。

話は変わって。いつだったか分かりませんが、今年の春先頃、職場に奇妙な電話がかかってきました。オランダ人だったのですが、その人曰く、「90年代にあった出来事に関して、その出来事に関連していると思われる日本人を探している」というもの。

あなただったらどうします?こんな電話?

私…?内心、あー困ったな~、変な電話だ~…と思いつつ、適当に理由を言って電話を切ろうとしました。ところが、その人は意外と食い下がるのです。そして、彼は「探している人は切手収集家なんだ」と言いました。

切手収集家…。そう聞いてつい、私は言ってしまいました。「うーん、父も切手収集家だけどね。」

その言葉を聞いて、その男性の声は急に明るくなりました。「ほら、どうだ!」と言わんばかりで、もしよかったらその探している人を知っているかどうかお父さんに聞いてみてくれないか?と尋ね、電話が切れました。その後、経緯を示すメールがすぐに届きました。

…うーーーん。それを見ても、まだ私は渋っていましたが、まぁ聞くのはタダだし。父だってイヤだったらやらないだろうから、ここで私が結論を出すのもなんだな、と思い、結局父に聞いてみることにしたのです。

よく考えると、こういう案件があれば、メールも出しやすくなります。普段、、、病気の親に向かって「元気ですか~?」なんて馬鹿なメールは出せませんし(苦笑)、普段ちょくちょく会うわけではないから、共通の話題もなかなかありませんし。

そういうワケで、父にメールをし、まぁやることはやった!と思っていたところ、しばらくたって、父と父の知り合いと思われる方々からメールが届きました。どうやら、その探している方はこの人ではないか、というメールだったのです。

父は、きちんと知り合いの方々にメールを出して、尋ねてくれていたのです。その探していた人は、自営業をやられている方だったのでインターネットに顔も出ており、電話番号も書いてあったので、なんとかつながった、という感じで、私も喜んで電話をかけてきたオランダ人に連絡しました。

すると、その人は、なんと…いきなりその日の夜、日本に電話をかけちゃったんですね~。スゴイ!いきなり電話をもらった相手は大層驚いたでしょうけど、結局、その人=自分が探していた人ということが分かり、興奮して私に連絡してきました。なんでもそのオランダ人男性は10以上の日本の切手関係者に詳細を尋ねまわったものの回答はひとつとして得られず、日本行きさえ考えていたというのです。まーなんとなく分かります、、、日本って、一見さんお断り文化がある、というか…単独外国人が何か質問してきたら絶対警戒しますよね、、、。

結局、あれこれあって、私まで日本のその方に連絡する羽目になっちゃったりしたんですが、ともかくそのオランダ人は大層喜び、私自身も人助けをした、ということで、まぁ良かったですねえ、いいことをした、ちゃんちゃん、で話はいったん終わったのです。

しかし、話はここから大きくなってきました。実は、そのオランダ人というのは作家で、今回本を書くにあたり、ノンフィクションなので、適当に書くわけにはいかない、と当時の事件を知る日本人を探していた、ということだったのです。

しばらくして、彼から連絡があり、私たち親子はこの本の中でとても重要な役割を果たした人だから、実名・写真付きで本に載せたい、とのことでした。父の許可を得たので、写真を提出したところ、またしばらく経って本が出来上がったとの連絡がきました。

内容が分からないのでなんとも…なのですが、出版社からの評判は良いらしく、なんと、オランダだけでなく、チェコ、北欧数か国で販売されることがすでに決まり、他の言語国も現在打診中とのこと。

ウッソー。そんな大がかりなものだったんだ?…最初に電話をした当初からは考えられない広がりっぷりで、私自身も驚いています。

この本はまず8月中旬にチェコで販売開始されたのですが、色んな縁が重なり、とある方を介して、父はすでにこのチェコ語バージョンの本を手に入れたそうです(私は見ていない…汗)。それを見て、父は喜んでいるのかどうか、、、は分かりませんが、チェコはヨーロッパ内でも有数の切手収集大国ですし(父自身もたくさんのチェコの切手を持っているとのこと)、そこで自分の名前と写真が載った本が販売されるというのは、名誉とまでは言わずとも、まぁ少なくとも非日常的な出来事なんじゃないかな、と思います。

私はこの出来事を通して、当たり前のことを実感する日々でした。すなわち、死んでしまったら、死んでしまった人のつながりとか、記憶とか、そういうものも消えてしまうものなのだなあ、ということ。この件も、父が生きていなかったら、まったくお手上げで、私は何の役にも立つこともなく、かかわることもなかったわけで。

父の切手収集に関しても、私は今までまったく興味なく、話を聞こうという気もありませんでしたが、切手収集というのはその切手にまつわる歴史をひも解くものである、ということを今回知り、なるほど、それで父はヨーロッパのことをよく知っているのかも、と思ったり…。

今回知り合った方々も、まぁなんというか地位の高い方々が多く、、、それは切手収集がお金のかかる高尚な趣味である、ということもあるけど、何より小さな一枚の紙は国家の歴史・人々の生活や習慣が大きくかかわるもので非常に強い好奇心がなくてはやっていけないものなのだ、ということを痛感したのでした。

まあともかくもそんなわけで、今年の年初に会ったときは、どうなることやら…という感じでしたが、チェコの本を送ってくれた方に9月の切手の会にも参加するというメールを送っており、ちょっとはやる気も出てきたのかも…?と、勝手に憶測しています。いいぞ、いいぞ。

「生きていればこそ」…今回のこの偶然の重なりは、そんな重い言葉さえも大げさではない、とそんな風に思えるほどの出来事でした。思わぬところから色んなものが舞い降りる…人生って面白いものですね~。

ベルギー 娘と女二人旅

DSC_089918.jpg

ベルギーの海岸沿いにうちの子と二人で旅行に行ってきました。

だんなは…ここ1年程旅行に出かけると体調が悪いようなので(一種の不安症のようなもの?)、本人も行きたがらず、私たちも、じゃ、二人で行ってくる~と気兼ねなく出かけたのでした(苦笑)。

とはいえ、私も体力もなく、旅行に行くとものすごく疲れてしまうのは相変わらず、、、というわけで、無理のない範囲で、無理のない日程で、、、ということで、割と状況が判るオランダ語圏であるベルギーの海岸沿いを選んだわけです。

この海岸沿い、以前も一度シーズンでない5月に出かけたことがあったのですが、今回はまさにサマーシーズン!様相が一変し、華やいだ雰囲気でいっぱいでした。

しっかし、ここはオランダ語圏であるはずなのに、観光客は内部のフランス語圏からやってきた旅行客多し!で、なんだかフランス語が第一言語か?てなくらいな勢いになっていました。それに、そこに住んでいる現地の人々も、限りなくフランス語アクセントに近いオランダ語をしゃべっているらしく、私たち二人とも「てん、てん、てん、、、これはいったい???」みたいな状況でした。

まー、でも、書いてある言語はオランダ語が第一番に書いてあるんで、全然問題はないんですけどね…(苦笑)。英語だって聞けばちゃんと話してくれるしね。フランスに行くのとは全然違います。

今回は初めて、二人だけで海外へ旅行(オランダ、日本以外で)だったので、「もし差別とかされたらどうしよう…?」なんて一瞬思ったのですが(ベルギーの観光地は山のようにアジア人がいますが、海岸沿いはほぼ皆無)、よく考えたら(幸せなことに)私はいまだ差別のようなものは体験したことがなく、そんな心配は杞憂だったのでした、、、。

今日もちょうどヤフーニュースで人種差別が~みたいなことが話題になってますけど、人種差別って結局いじめと似たようなところがあるのかな、て私は思います。

つまり、ぶっちゃけて言ってしまうと、堂々としていて美人で割とステキな服を着ている女性だったら何人であろうとたぶんどこに行っても差別されることはほとんどないのでは、、、(苦笑)。

アジア人だから~、とか、白人だから~、とか、黒人だから~、、、とかいろいろ言う人がいるけど、、、海外歴の長い私の結論としては、「結局、、、美に国境はナイ!!!」

あ、こう書くと、なんだか遠回しに自分は美人である、と言っているみたいな…???(爆)。まー、今は前歯ナシの歯なしババアの世にも恐ろしい形相の私ですが、これでも外国人には割と好かれる顔(嫌われない顔)をしているらしく、過去にも遡ると割といい思いをさせてもらっていることが多いです。むしろ、あちこちで強引に誘われてそれを断るのが大変だった、という記憶のほうが鮮明に残ってるくらい、、、。

今は、うちの子が私なんか比較対象にならないくらいスラーッと背が高く、スタイルが良いので、私に代わってその役割を果たしてくれてるのかも、、、連れて歩くにはちょうど良いぞ?(苦笑)。

日本では、美人になるために~って厚化粧のすごい顔の人がいたり、髪を西欧人のように明るい茶色に染めている人がいるけど、それはハッキリ言うとダメですね~。厚化粧って、結局はコンプレックスの裏返しでそうなってしまっているわけだし、髪を染めるのも黒い髪を誇れない(自分の人種を誇れない)ていうのと同じでしょ。

顔って結局は全体の一部なだけなので、それよりもスタイルがよいほうが全体像の見てくれがよいし、髪も黒い髪がシャーっと流れるように美しければ、もうそれだけで注目に値しますしね。海外で事情が分からず、内心びくびくしてても、あくまでクールに、背筋を伸ばしてしゃんと歩き、何人と話すときも対等な態度で接し、決して自分を卑下しない、そして服は自分に似合うステキな服を着る(←これけっこう重要)、そして時々ニッコリの笑顔、、こうすれば、まぁ差別されることはほぼないでしょう、と断言できます。男性の場合はどうすればいいのか分かりませんが、、、。

さて。そんな話はさておき。

このベルギー旅行のこと、また書きたいな、と思いますが、、、すみません、、、写真付きのお出かけ関係の記事は、こちらにはもう書かず、直接新しいサイトにアップしております。もしお出かけ関係の記事もご覧になりたい、ということであれば、下記のサイトも覗いてみてください。

こちらから → http://soraoranda.com/blog/index.html

要するに(写真を)転載するのがめっちゃ面倒くさくなってしまい、もうこっちに書くのはやーめた!という気分になってしまいました、、、。すみません。写真がけっこういろいろ面倒で、ズボラな私には、あれも、これも、はやっぱり無理なようでした、、、。

ただ、新しいサイトでは時期を気にせず、のんびりとお出かけ情報をアップしており、今更ながら?キューケンホフの写真とか、、、アップしてますので、写真が好きな方はぜひ、見てみてくださいね。
関連記事
プロフィール

そらのくも

Author:そらのくも
オランダ生活も15年目に突入しました。

(ご案内)
オランダ情報は「そらのオランダ通信」でお届けしています。是非ご覧ください。

https://soraoranda.com/↓ ↓ ↓

photoeurope2.jpg

カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
写真のこと
当サイトで使用している写真と文章の無断転載はお断りしています。


情報
line_10.gif
line_10.gif

ブログ村ランキングに参加しています。
下記のお好きな画像バナーどれかをぽちっとクリックしてくださるとうれしいです 。

heart3.gif クリックしてね♪ありがとう♪
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花・園芸ブログ イングリッシュガーデンへ
にほんブログ村
気になる本
オランダ生活に役立つ、今、自分が欲しい本を載せています(いわゆる備忘録)。



前回載せておいたフランス菓子は買おうと思ったら絶版になっていた。。。うそ~…!絶版になるのが早すぎる。今度こそ…。

ブログキーワード別カテゴリー

オランダ お出かけ 街並み 子ども ヨーロッパ 旅行 カフェ ハンドメイド ミュージアム ガーデニング 洋服 ショップ ソーイング本 自転車 オランダの話題 庭園 学校 教育 ロッテルダム カメラ 子育て ニュース レストラン オランダの食材 日本語教育 スーパー 国際結婚 おうちのできごと 

ブログ記事カテゴリー
最近のコメント
メールフォーム
ご訪問ありがとうございます♪♪
ブログ・HPの感想はこちらまで↓

mail-pen2.gif
ブログ内検索
ご訪問ありがとうございます
現在の閲覧者数: 現在の閲覧者数:
Flag Counter