備えあれば憂いなし 来たるハード・ブレグジットに備える

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来たる…と書きましたが、まだ決定したわけではありません。望みは捨ててはいけないのです。しかし、先の1か月間での進展のなさを見て、私は思いました。このままいくと、時間切れのハード・ブレグジットに至る可能性が高いのではないか、と。

最後に開けてしまったパンドラの箱、アイルランドの問題がここ数日以内にスッキリとまとまることはあり得ないし、英国が譲歩しない限りはもうダメでしょう。

いずれにせよ、もう時間がないので期間延長しない限りソフト・ランディングの可能性はなくなり(しかし期間延長してもまとまるとも思えない)、グダグダとどうしましょう、ああしましょう…と言っているうちに、カウントダウンの音が聞こえてくることになる、そんな気がしてなりません。まぁ、最後の最後の土壇場で、北アイルランドで暴動が起きたりして、離脱やっぱやーめた!と急転直下の変更があったりしないかな~…なんて他人本願的な望みもあるのですが。

小さいころの私のヨーロッパのイメージは、暗く、限りなくアブナイところ、でした。このイメージがどこから来ていたか、といえば、東西ヨーロッパの鉄のカーテン、ベルリンの壁、そしてこのアイルランド紛争に起因します。

特にアイルランド紛争は、はっきりと頭の中に映像が残っている訳ではありませんが、薄暗い寂れた街並みの中で、黒い覆面の恐ろしい様相の人々がテロを起こす光景は尋常ではなかった。それは現在のシリアやイラクとまったく変わらない…恐れる部外者は立ち入れない場所。

これに比べれば、今のフランスなんて可愛いもんです。ホームグロウンテロリストなんて所詮は少数派でしょう?ところが、こっちのアイルランド紛争は誰もかれもがテロリスト予備軍、みたいな感じですからね、、、汗。死者数も比べ喪にならないほど多いので、万が一あの頃に逆戻りしてしまうようなことがあったら大変です。

日本人も70年代なんて海外旅行者数も駐在員数も少なかったし、情報量もすごく少なかったから、影響はあんまりなかったけど、今、同じことが起きたら大変なことになりますよ。

さて。ハード・ブレグジットになったらどうなるんだろう?そこのところをぼんやりと考えていたのですが、いろいろ考えていくと、英国が大変なのは当然ながら、大陸側に住む我々もその影響を被る可能性は大で、その影響は、すなわち災害に似たようなものとなる可能性がある、と思いましたので、ここに書いておきます。

今まで単一市場であった英国が合意なき離脱をすれば、前日まではスムーズに行っていた通関手続きがいきなり滞ることになり、その影響は未知数、と言われています。物流の流れ、というのは、いわば血液の流れや川の流れと似ていて、一度どこかで滞ると、血液ならばパーンと破裂する、川ならば氾濫する、と…ただ留まる以上に甚大な被害が生じるように、物流もまったく同じことが言え、一日でも遅れが出て滞留してしまうとそれを取り戻すのに何十倍の努力が必要となります。

…でも。オランダの物流業界で働いた経験を持つ私からすると、彼らが死ぬ気で残業して頑張るか、ていうと…まぁ~可能性はないよね、、、。イギリス人も似たり寄ったりじゃない?…(汗)。…というわけで、サプライチェーンの崩壊、結果として工場の操業停止のような問題がここでもあそこでも…と起きることが予測されるのです。

こうなってくると、もうこれは災害と同じですよね。この間、北海道で起こったことを目の当たりにしている日本人ならばすぐ想像がつくのではないかと思います。ひとつの均衡が崩れるとドミノ形式にあれもこれも…と波及していく。そして人々はパニックに陥り、買いだめに走る…という構図。

大陸側に住む私が最も警戒するのが、医薬品の滞留、もしくは買い占めによる品薄です。別に嗜好品などの英国製品が買えなくたって、いいんです。高かったら買わなきゃいいんだし。でも、毎日薬を飲まなければいけない持病がある人々にとって、薬が手に入らなくなることほど恐ろしいことはありません。

実は、製薬業界の監督当局である欧州医薬品庁(EMA)は今までロンドンを拠点としていました。離脱決定後、アムステルダムに移ることが決定し、慌てて現在事務所ビルを作っているのですが、さすがに1年以上かかるので全面移転は来年以降となります。このEMAは従業員が1000人規模の大きな機関なので、引っ越し作業も大変でしょう。

そもそも国境を超えてこなければいけないので、EU国籍市民はともかく、英国の従業員が移ってくるかどうか怪しいですし、そうなるとこちらも今まで通りスムーズに対応できるかどうかも不明です…(だいたいインタースクールももうどこもいっぱいで、入るとこ、あるのかね???もうアムスはEXPATの急増で手に負えなくなってきてるとはずいぶん前に聞いているのだけど)。

ともかくも、今までEMAがロンドンを拠点としていたこともあり、EUの製薬会社の多くはイギリスで創業、本拠地にしていました。実際、今、EUを出回っているお薬はイギリスの製薬会社のお薬が多いのです!!!もちろん、イギリスの製薬会社であっても、EUで販売許可を取っていれば今まで同様販売することは可能です。ただ、上に書いた通り、サプライチェーンがうまく機能するかが未知数なので、薬の品目によっては極端に品薄になる可能性があります。

…と、ここまで来て、私は自分のお薬を調べてみました。私も持病があり、毎日2種類の薬を服用しています。どこの薬かな~~。…と、パッケージを見たら…やっぱり、、、2種類とも英国の製薬会社の製品でした!オーマイガー…。

販売拠点はオランダにもあるようですが、どこで生産されているか?原材料はどこからくるのか?サプライチェーンもよく分かりませんし、いずれにしてもいつも取り寄せなければいけない在庫数の少ない薬なので、もう、、、これは、、、人より先に行動するっきゃない!!…というわけで、今から計画的に動いて、3月末の段階で、余裕をもって数か月分の薬が保持できるような形にしたいな、と思っています。

実際、イギリスではすでにハード・ブレグジットを見越した文書が配られ、製薬業界(たぶん個人にも)に6週間の薬の備蓄を奨励しているそうなので、まだ決定していないとはいえ、これに関しては大陸側に住む私たちも同様に気をつけておくべきだと思います。

まさに備えあれば憂いなし!!!

この記事は参考文献として、下記のソースを参考にいたしました。日本企業向けの文書ですが、一般市民も参考になることが書いてあります。

現実味増す英国の「合意なき」離脱 関税のコスト増や生産遅延のリスク (PWCジャパン)


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