
驚くべきことなのですが…なんと父が復活退院してしまいました。
さ、さすが末期がん間近でもシブとく生き延びてきた父親だけあります…。うちの家族も「ちょっとやそっとじゃ死なないと思うよ」とは言ってましたが、本当にシブとい!(笑)
お互いに涙を流してお別れしてきたというのに、あれは何だったんだ…?今思い出すと恥ずかしい…っと思ってしまうくらいですよ。仕事だって「もう父に会えないから」ということで、無理やり休ませていただいたのに、こんなんじゃあ…まるで私が詐欺を働いたようではないですか。まったく。なんといううれしい誤算なんでしょう…(苦笑)。
退院にあたって、ずいぶん手厚い介護を受けてしまったようです。今後少子化で医療費制度がどうなっていくのか…?というさなか、こんなに一人の人間にお金を使っていいものなのか?…とてもありがたいことではあるのですが、そんな疑問も持ちました。姉もそう言っていたので、私が偏屈というわけではないと思います。
こうやって手厚い介護を受けることができることに本人はもちろん、家族は感謝していかなければいけないと思うのに、現実はどうなんだろう~?父の入院中毎日病院に行って、そんなことをぼんやりと考えていました。入院した父もそんなことをすごく考えたらしく、帰ってきてとてもいい人になった、と母も姉も言っていました。
父は4人部屋に入っていたのですが、明らかに老人と思われる人が2人、そして50代くらいかな?と思われる人1人が同部屋だったのですが(全員男性)、父以外の二人の老人のわがままぶりがすごかったのです。
一人は看護婦さんがくるといつも小言を言っていました。こんなに小言を言われる看護婦さん…嫌だろうなあ…と私まで嫌な気分になってしまったくらい。もう一人は、他人にはおとなしいのですが、奥さんが来ると豹変する感じで。まさに「誰のおかげで飯が食えると思っているんだ~?」なんてセリフを平気で吐いてきたと思われる男女関係にこれまたゲンナリ。私は男女平等に関して一番敏感になってしまうタイプなので、モラハラ男がいると、、、イライラ~っとしてしまって。いてもたってもいられなくなってしまうんです(汗)。やってもらって当たり前と思っている男性はこういうところに存在するんだっ!!…だから熟年離婚が流行るんだな、なんて妙に納得してしまうような有様でした。
一方50代の方は、どうやら独身らしく、非常に謙虚な方でした。自分の体のこともよく分かっているし、医者や看護婦になるたけ迷惑をかけないように配慮されているようでした。この対比が、まるで世代間のギャップを顕著に表しているようで「病室でミタ!」というドラマになりそうな勢い(笑)。
ちなみに父はちんまりとしていて、誰にも迷惑をかけていない感じだったので、それが分かったのは良かったです。まぁ死にそうで頭もかなり混とんとしていましたから、それどころじゃない…ていう話だったってこともありますけど。
今、世代間格差が広がっていて、これ以上若者世代、いやもっと下の子供世代に負債を押し付けていいものなの?という疑問があるけど、これは政治が悪い!とか、もっと上の老人世代が悪い!とか…いろいろ文句も言えるけど、でも、私たち、ひとりひとりの価値観ももっと変えていかなきゃいけないんじゃないかなーなんて思います。
うーん、たとえば風邪で医者に行くこと、とかね。私もオランダに来てから風邪をひいて医者に行くことがなくなった人ですけれど、それで分かったことといえば、風邪ごとき(ごとき…と言ってはなんですが)で医者に行くという行為は自らの免疫力・治癒力を低下させてしまっているってことなんだな、てことですかね。
日本のメディアや新聞を見ても「心配に思ったらすぐに医者へ」ですからね。いや、分かりますよ、その心配。すごく。私もとても心配症なので。でも、やっぱりそれでも、今は風邪ですぐに行ってはいけないんだな、て思います。自分の戦う力を殺してはいけないんだって。なので風邪で抗生物質は絶対に飲みません。
ともかく風邪で皆、医者に行けば、現在のお医者さんは儲かるわけですが、飲まなくても自然に治るものにお金を使っているってことはやっぱり医療費の無駄な気がするし、将来自分がなんらかの重病になったときにもう使える医療費がありません、てなことになってしまったら…と思うと、やっぱり今、ひとりひとりがしっかり認識していかなければいけない問題なんじゃないかと思います。
まぁー、私自身は一銭たりとも日本の医療費の役には立っていなくて、ここでガーガー吠えても説得性はないんですけどね☆ 少なくとも日本の家族が非常にお世話になっているので、感謝の気持ちを忘れず、私にできることはしていきたいと思います。とりあえず、まだ日本への一時帰国する日は未定ですが、また父に会えそうかも!という報告でした。
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