
EUの楽園 - カナリア諸島
ついに歴史的な日?英国がEUを離脱してしまいましたね。日本の報道を見ていると、経済が~、関税が~、とか、国の主権が~、とか…だいたいそんなニュースばかりなのですが、私はEUのすばらしさは、
【人の移動が自由】
これに尽きるのではないかと思ってます。
たぶん、EU派(残留派)と離脱派はどう分かれるのかというと…たとえばあなたに子供がいるとして
【子供にはぜひ羽ばたいてほしい。自分の可能性が最大限に生かせる場所で生きていって欲しい】 …とこう思う人はEU派(残留派)。
【子供にはぜひ地元に残って(地方公務員にでもなって)ここの伝統を守っていって欲しい】…とこう思う人は離脱派。
単純に考えてこれでいいんだと、これまでのゴタゴタの日々を見て自分なりに導かれた結論がこれです。
…で、私は日本の田舎を出て都会に行き、それでは飽き足らずに自分の理想を求めてここまでやってきてしまった人。もう私は根っからのEU派なんだと。そう確信したのです。
でも、もちろん子供にも、その子孫にも日本の伝統を守っていって欲しい、そう思う気持ちも十分理解できます。この二論は絶対に交わることがない。まぁだからゴタゴタと何年も揉めてしまったんでしょうけどね。
この間行ってきた、カナリア諸島はまさにEUの楽園、と呼ぶにふさわしい場所でした。一応スペインなんですけど、もう…スペインじゃない。だって、どこも表示が、スペイン語、英語、ドイツ語の3か国語表示でしたからね。
どこにもかしこにも巨大な衛星放送受信アンテナが備え付けられていて、ホテルでテレビをつけてみれば…あれまあ、スペイン語はもとよりEUすべての国々のテレビが受信できるようになっているのには本当に驚きました。
私の泊まっていたバンガローで意外と多かった放送局はどこの国のものだと思います??? なんと、なんと、ドイツ語放送はドイツ語放送でも、ドイツの放送局ではなくオーストリアの放送局なのでありました。
まぁ確かにオーストリアという国は…山ばかり、四方を山で囲まれて海がない、寒い、割と伝統を維持する古い体制…こう考えてまばゆいばかりの南の島に憧れを持ったとしても、、、そりゃ無理はないわな、という感じがしました。北欧もけっこう大きな勢力でした。そりゃ、あの寒い暗い国々と比べたら、、、この島に憧れて当然ですよ。
ここに移り住んだイギリス人ももちろん大量にいます。スペインに住むイギリス人はスペイン全土で40万人と言われてますが、そりゃそうよ。あんな暗ーーいジメジメした天候の国より、スペインのお日様がまぶしい天気のほうがいいに決まってる。EUの楽園と呼ばれるカナリア諸島の気候の良さといったら、、、あっという間に元気いっぱい!健康になってしまうのだから、お金さえあればすぐに移住したいと思っても無理はないのです。残念ながらEUを離脱してしまって今後はもう英国人はスペインに移住はできなくなるわけなんですが、、、。
このカナリア諸島の繁栄ぶりも目を見張るばかりでした。ほんと、すごいですよ。高速とか、そこを走る車とか。しかも車もピカピカのものが多いんですよね~。私が今まで見てきた「島の車=汚いピックアップカー」とは一味も二味も違いました。
たぶん大量のEU人がやってきて快く思わない人もいるかもしれない。…でも、たぶんEUに属していなかったらここまで繁栄もしなかったでしょう。天気は良けれど、やっぱり…アフリカの先に浮かぶ遠いへき地ですからねえ。
日本の田舎が人を呼び寄せるのを苦労し、今や廃村とか限界集落とか嘆いているのを見ると、やっぱり人が来て、住んで、繁栄してなんぼの世界なんじゃないか、と思います。多くの日本人が、若者がなぜ東京に憧れるのか?と考えれば、それを否定することはできないと思います。
私はやっぱりEU派。…とはいえ、私のパスポートは日本で、二重国籍が許されていないので好きな国へ移動することは不可能なんですけど。でも、グランカナリアに行って、ちょっとぐらついたなあ…(笑)。お金があったら、ここに家(別荘)が欲しい!!…マジでそう思ってしまいました。
好きな場所に住んで働ける、これはやっぱり…単純に考えたら人間の理想なんじゃないかと。そう考えて、イギリスの未来を生きる子供たちはちょっとかわいそうだな、うちの子は違って良かった、そう心から思う私なのでした。
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