ミッフィー・キティ訴訟

ミッフィーの生みの親、ディック・ブルーナ側がサンリオを
提訴した、というニュースを読んだ瞬間、私が思ったのは…。

ディック・ブルーナさん、ずいぶん、焦っているな、、、。

ということであった。


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このニュースは、日本でも話題になっているけれども、
まず、何故、今この訴訟なのか?ということをはっきりさせて
おかなければならない。


私がここ、オランダに来た当初、つまり8年前はハロー・キティを
オランダで見かけることはほとんどなかった。
見かけるとしたら、アヤシイ、アジアなお店か、一部のサンリオ
マニアのお店のみ、である。サンリオは、ずいぶん前に、
ドイツに進出していたので、ドイツにいけば、おもちゃ屋の
コーナーでサンリオ商品を見かけることはあったが、オランダでは
ほぼ皆無、という状態だったのである。

それが、3、4年前であろうか。
H&Mが、女児用のハロー・キティの洋服を出したところから、
オランダでのハロー・キティの大進撃が始まった。
ここ数年の間に爆発的にキティ商品が増えて、
今やオランダのお店で、ハロー・キティを扱っていないお店は
ないんではないだろうか?という勢いなのである。

ハロー・キティのおもちゃはもちろん、洋服、時計、
お菓子、バッグ、ちょっとした置物、、、家具、そして携帯電話まで。
ハロー・キティは、オランダ人の女の子たちの心を捉え、
あっという間に、知らない人はいない、くらい有名になってしまった。

実際に、お店で、「ハロー・キティよ!クールねえ!!!」と
囁くティーンの少女たちを見たこともある。
りすちゃんの従姉妹、花ちゃんもハロー・キティに夢中で
おもちゃの大半がハロー・キティのモノではないだろうか。
もちろん、りすちゃんだって夢中である。
元々子供のころ、サンリオが大好きだった私にとって、
もう、ハロー・キティは誇れる日本のキャラクター
そのものになったのである!!!


しかし、このハロー・キティの爆発的人気によって、割りを食ったのは
ディック・ブルーナのナインチェ(ミッフィー)であったに違いない。

ナインチェはオレンジ、黄色などの色使いから、もともと
赤ちゃん向けの商品が主流である。しかし、今までは、
4ー7歳児くらいの女の子が夢中になれるような可愛らしい
キャラクターが存在しなかったため、幼稚園児くらいの
女児向けも無難な商品としてナインチェがそのまま愛用された。
かわいいおままごとセットやちょっとした文具、または
部屋のベッドカバーや壁紙にナインチェが選ばれるのは
(他の選択肢がなかったため)当たり前だったのである。

ところが。
赤やピンクを基調とするハロー・キティが登場してから、
これらの商品は瞬く間にキティにとって代わられてしまった。
りすちゃんもそうだが、これくらいの女の子は、
ピンクが大好きなのである。そしてカワイイキャラクター。
これくらいの年代の子が、どうしてキティを選ばずに
いられようか。


この状況を見て、、、。
ディック・ブルーナ側は相当な危機感があったに違いない。
そこで、とりあえず何か手を打たねば、と、
似ているようなキャシーを訴えたのである、、、
と、私は考えるのであるが、いかがであろうか。


==============================


しかし、ディック・ブルーナさんは、どう間違っても、
ミッフィー・キティ全面戦争!!!てな方向は避けなければならない。

サンリオがどれだけ日本で愛され、日本で支持されている
キャラクターを長年保持してきたのか、、、そういった点を
よおく把握しておく必要がある。

最初のオランダの新聞の記事は、サンリオをSanioなどと
記載していた。会社のことをよく知らないのか、新聞社が
間違えただけなのか、よく分からないが、サンリオファンの
ワタシなど、会社名を間違えるなんてなんて失礼な、、、!!
と思ったものである。

(と怒っているが、へーシングさんが亡くなった歳、
日本で行われた9月の国際柔道大会で掲げられた彼の名前の
綴りも間違っていた、、、どっちもどっち?!)

いずれにせよ、ここで、全面闘争というようなことになり、
日本人の心情を害するようなことになってしまったとしたら、
ここでまた割りを食うのは、ディック・ブルーナ側なのである。


なぜか。


それは、ミッフィー人気を支えているのは、これまた日本人
だからである。ユトレヒトにある彼のミュージアムに行くと

・たくさんの日本人を見かける
・館員さんがカタコトの日本語を話せるくらいだ
・オランダ語・英語に引き続き使用されている言語は日本語

遠い国からわざわざこのミュージアムを見に来るたくさんの日本人。
これだけミッフィーのことを愛してくれるのは、本国オランダ以外
日本しかない、といっても過言ではない。
以前あった中央博物館のミッフィーコーナーには、各国で
取り上げられたミッフィーの記事や雑誌が置いてあったが
(今でもあるのかな?ちょっと不明…)、半分くらいは日本の
本であったように記憶している。他の国では、キャラクター
グッズなどは…あまり出回っておらず、日本のように
ミッフィーは有名ではないのだ。

つまり、ここで日本のファンの心情を害することになって、
日本での売り上げがガタ落ち、というようなことになって
しまったとしたら…、ディック・ブルーナ側は大きな大きな
市場を失ってしまう、ということになってしまう。
人口の大きい日本の市場を失うのと、人口の少ないオランダで
キティによって割りを食うのと、どっちのほうが損失が
大きいか?!と考えると、そりゃ、日本の市場を失うほうが
はるかに大きいのではないか、と思う。

こういった点を、彼らはよくよく考えなければならない。

そもそも、人気なのは「キティ」そのものであって、
キャシーが好きだから、キティグッズを買う人なんて
いないと思う。そう考えても、キャシーがナインチェの
著作権を侵害している、とは言えないのではないか。
あまり安易にキティ人気にやっかんで、たやすく訴訟!
なんて…、、、日本でも話題になっているだけに、
彼らは本当に自らアブナイ橋を渡り始めてしまったのかも
しれない。


ミッフィーは赤ちゃんグッズ、キティは女児グッズ。
仲良く共存すればいいじゃないか。
子供たちは、どちらも大好きなんだからさ。
目先の利益にとらわれてばっかりだと、最終的には
損をしちゃうよ。そんな風に思う。

これらキャラクターグッズはイメージが大事。
それが、お金にガチガチ、、、などという悪いイメージが
ついてしまっては、売り上げが落ちてしまうに違いない。
もちろん、小さな子供たちはそんな大人の醜い争いのことを
知ることはないんだろうけど。
少なくとも、私の中では、今までミッフィーグッズを
見てきた目と、今の目は変わってしまった、、、
昨日、お店でそんな風に思った。
まあ、もともとサンリオのファンだから、思い入れも
あるしねえ。
他の日本人の方は、どうなんだろうか…。
(ん?あんまり関心ない?!)


本日、日本のニュースを見ていると、サンリオは
不服申し立てするそうで…ずるずると長引きそうである。
はぁー…。仲良く共存がいいので、そういう結果が
でるように、、、心の中で祈っていくしかない。
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Comment

Suzy | URL | 2010.11.06 09:38 | Edit
初めてコメントします
ブルーナさんの真意はどうなんでしょうかね・・・
会社の方の方針で訴訟が進んだのならなおさらガッカリしちゃいます
私も何度かミッフィー博物館へ遊びに行ってとても楽しんだのに
キティちゃんもかわいくて、最近では日本が誇れるアイテムだったに!!
もうオランダではキティ商品は撤退しちゃうんでしょうかね?
「自由の国オランダ」だったのに寂しくなっちゃいますね・・・
そらのくも | URL | 2010.11.07 00:14
☆Suzyさん、

こんにちは。はじめまして。
コメントありがとうございます。

そう、がっかり、、、ですよね!!まさにその一言です。
わざわざ日本から訪れるくらいの人気を誇るミッフィーがある国
オランダに住んでいるのがうれしかったのに、、、
世界で人気のキティがオランダでも人気になってうれしかったのに、、、
どうしてその2つが争わなければならないんでしょう!

ミッフィー関連グッズを売る会社はディック・ブルーナさんの
家族(親戚?)がやっている家族経営の会社だと聞いたことがあります。
誰に聞いたか覚えてないのでちょっと確かな情報か分かりませんが、
けっこうお金にがめつく、家族内でも争いがあった?!ような???
たしかあんまり良い印象には残らない話を聞いたこともあった
ような記憶があります(記憶がかなり薄れて曖昧なんですが…)。

今回はキャシーの訴訟なので、オランダからキティがなくなることは
ないと思いますケド、今の日本での記事取り扱いの感じだと、
日本でのミッフィーのイメージはガタ落ちですよね…。。。
いっちゃん | URL | 2010.11.08 12:57 | Edit
こんにちは。

この訴訟について気になっていました。
ブログ記事を読んでそれだけサンリオが人気になっているんだと分かりました。
昨年ユトレヒトのミッフィー博物館に行ったとき、解説がオランダ語、英語、日本語の三ヶ国語で書かれているし、日本語のビデオ放送もあったし、すごく親日だなぁと思って嬉しかったものです。

オランダで続報があれば、またブログで紹介お願いします。
そらのくも | URL | 2010.11.09 03:16
☆いっちゃんさん、

こんにちは。コメントありがとうございます。
そうです、今、オランダではキティがとてもとても人気なのですよ。
ほんと、ここ2年ほどのことです。
それ以前はキティは存在しなかったので、訴訟もなかったワケです。
日本の報道では、何故今?ということが書いてなかったような
気がしたので、ブログの記事にしてみました。

またこちらで何かあったら記事にしますね。
| | 2011.06.08 10:25
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そらのくも | URL | 2011.06.09 04:11
☆ 鍵コメさん(6月8日)

はじめまして!
コメントありがとうございます。
なんだか素晴らしく褒めて頂いて、恐縮です!!

このページ、久しぶりに読みましたが、今も同じ気持ちです。
そして、私たちが望んでいた通り…、二社が和解したというニュースを聞いて
本当にホッとしています。

また近々現状について書ければ!と思っていますが、この訴訟以来の現状を
眺めれば…キティもミッフィも現地では相変わらず人気キャラクターには変わりなく、
これ以上訴訟が長引いて、イメージを壊すことがやはり両社にとって一番の
ダメージにつながるのでないか…と思われ、その点でも、やはり和解して
良かったのでは、と思います。

多くの日本人ミッフィーファンも複雑な気持ちにならずにすんで
本当に良かったと思います。
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