悲しいできごと

6月にフリースランド州に出かけた際、自転車で小さな村を通った。
教会があったので、中を見学しようと自転車を止めて敷地内に入ると
白いお墓が並んでいた。

よく見ると「カナダ空軍 1945年」。。。などと書かれており、
これらの人々が第二次世界大戦で亡くなったことが分かった。
ドイツとの国境が近いオランダには、こういうお墓がけっこうある。

誰か身元が判明しなかったらしき無名人の墓。
たったの19歳で命を落とした人。
その隣は22歳の青年。

戦争で命を落としていったのは、未来の希望溢れる若い人々だったのだ。

教会の中に入り、私は静かに考えた。
戦時中の母親は強かったのだろうか?
自分の息子が遠き地で亡くなったと聞いて何を思ったのだろう?
「正義のため」に死んでいった息子を誇りに思ったのだろうか?

いや。
この時代の人も、いつの時代の人も、悲しかったのだ。
悲しくないはずがないではないか。
二度とこういう悲劇を繰り返しちゃいけない。
平和な世界を守っていかなければ。

私はこんな風に考えた。

でも。

…私は間違っていた。

よくニュースを追い、よく耳を傾けてみれば、
今も世界のどこかで戦争や内乱は起きている。

イスラエルで、シリアで、イラクで、、、そしてウクライナで。
今は平和な世界だ、と思うこと。
その考えはまったく正しくなかった。

今回、マレーシア航空の飛行機撃墜でたくさんの人々が亡くなった。
オランダ人は最大の193人。

毎日、たくさんのニュースが流れてくる。

この街からは子ども3人を連れた家族連れ。
この村からは子ども4人を連れた家族連れ。
この通りからは子ども3人を含む2家族。
この学校からは、生徒3人。。。
彼らにとって初めてのアドベンチャー旅行だった、、、。
この街からは、最愛のひとり娘の冒険旅行。
わたしも大好きだったロッテルダムのレストランのオーナー夫妻。

…きりがないひとつひとつのストーリィ。

オランダは小さな国で、村や街もどこも小さいところが多く、
誰もが誰かの犠牲者の近くに住み、誰かが誰かを知っている、
そのような世界に住んでいる。だから誰にとっても
あまりにも衝撃的な出来ごとだった。
オランダ中が泣いている。

トランプゲーム、ドナルドダックの漫画、
ストラテゴというボードゲーム、お絵かき帳、
ルーム(レインボールーム)が入った袋。。。

散乱した遺品は、どれも我が家にもある身近なものばかりで、
あまりにリアルすぎる現実だ。
亡くなった人は、本当に…どこにでもいる家族だったのだ。

今、オランダでは、遺体の引き取り作業が進んでいない、
ということに怒りを募らせている。

遺族の悲しみを二倍にするテロリストたちの行為。

そう、テロリストだ。

正義のため?新しい国のため?

罪なき人々を殺しておいて、何が新しい国、だ。
交渉にきた各国の人々を武器で威嚇して、何が「xxx派」、だ。

あなたたちのやっていることは、単なるテロリスト行為です。

早く遺体を家族のもとに、オランダに返してください。



line_10.gif



line_10.gif

ブログ村ランキングに参加しています。
下記の画像バナーどちらかをぽちっとクリックしてくださるとうれしいです heart3.gif

クリックしてね♪ありがとう♪
にほんブログ村 子育てブログ 海外育児へにほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ

いつもありがとうございます。

オランダ情報はこちらから → オランダ情報ブログランキング
海外育児ブログランキングはこちら → 海外育児ブログランキング

ソーイングブログランキングはこちらから↓
にほんブログ村 ハンドメイドブログ ソーイング(縫い物)へ
にほんブログ村
関連記事

Trackback

Trackback URL
https://oranda.blog.fc2.com/tb.php/988-509d8046

Comment

しえるん | URL | 2014.07.21 21:09
本当に悲しく、許せない事故、いや、犯罪ですよね。
撃墜、皆殺し、その事実しか伝えられない。
誤射であろうと、狙ったものであろうと、
誰もその真実を己の都合で明かさない。
撃墜だけでも悲惨な出来事なのに、
遺体すら虫けら共の餌食にされる。
そらさんの言うように、何か正義だ!新しい国だ!
日本にいる私ですら、行き場のない憤りに溢れてるのに、
オランダの遺族の方々はどれほど辛い思いをしているのだろう。
本当に胸が苦しいです。

夫の話では、やはりオランダ勤務の社員の方が被害に遭われてました。
ご家族揃っての旅行だったようです。

最近、犯罪心理学に関する本を読んでいますが、
長期刑に服する犯罪者の最大の特徴は、
「自分のことしか考えてない」だそうです。
盗みに入り、たまたま家の主に見つかり殺したような場合、
反省どころか、「あんなところに出てくる相手が悪い」と言ったり、
さらには「あいつのせいで、刑務所暮らしだ。俺の方が被害者だ」
と本気で思ってたりするようです。
しかも、犯罪を犯したばかりの時だけでなく、
何年経っても、何十年経ってもそのまま。。。

今回の撃墜も同じなんでしょうね。
自分達の事しか見えていない。まさに犯罪者レベル。
犯罪者の悔悛は余程条件が揃わない限り難しいと聞きますが、
これ以上の悲しみや憎しみが増幅しないよう、
政治的交渉も含めて、早期の解決を心から願います。

それと同時に、自分自身の中にある利己主義に向き合い、
まずは自分自身からその邪気を払うことも大切と感じました。
ロンロン | URL | 2014.07.22 20:17 | Edit
こんにちは、そらさん
日本でも連日ニュースで流れていますが
なかなか詳しいことがわからず
尊い命がこんなにも簡単に奪われていいのか
こんなことは許されるべきではないと
心から思います

ここ数年思うのですが世界が平和からどんどん
離れていっているのではと…
みんな自分の国の利益や権利ばかりを優先し
結果争いやテロ、暴動があちこちで起こっています

かなしいことですね
相手のことを思いやる気持ちを
世界の人すべてが持っていたら…と思います
簡単なことではありませんが

亡くなった方のご冥福を心よりお祈り申し上げます
そらのくも | URL | 2014.07.31 21:58
☆ しえるんさん、

お返事遅くなりました。

本当に…楽しい夏休みの矢先、悲しい出来ごとでした。

今は遺体の一部が帰ってきて、オランダでは、
その日は国喪の日となり、最大限の敬意を持って迎えられました。
オランダ国内でこういう風な敬意があったことが、
せめてもの救いかもしれません。

現在も原因解明しようにも、立ち入りを許可されないとか、
地雷を埋めたとか…恐ろしい話が続いています。
ひどい貧困が犯罪を引き起こすのか、何なのか…。
あそこで起こっていること全てが信じられないこと
ばかりで胸が痛みます。
ウクライナの住民の人も、そのような中で生活しているんですね。
2年前にはサッカーのヨーロッパ選手権が開かれ、
ドネツクのサッカークラブもCLでよく出ているので、
そんなに酷い状況だとはまったく思っていませんでした。
それとも、この2年でここまでダメになってしまったのでしょうか。

立派な国であっても、ひとつ崩れ出すとあっという間に悪くなる
のかもしれません。日本も平和な戦前から戦争に突入するまでは、
あっという間で、実は一般市民はあまり状況が分かっていなかった、
という話を読んだばかりで、ちらっとそんなことが頭をよぎりました。

ひとりひとりの市民が、自分の生活、そして自分の国をよい方向に
向ける努力をしていかなければいけないのだ、と思います。

そらのくも | URL | 2014.08.02 02:24
☆ ロンロンさん、

> ここ数年思うのですが世界が平和からどんどん
> 離れていっているのではと…

私もそう思います。
最近、どこでもかしこでもテロ、とか、暴動、とか。
日本も、周りの国がどうにも穏やかでないという問題も
ありますが、日本国内でも、数十年前では考えられない
言動とかが多くなっていますよね。

オランダでは、、、イギリスでもそうかもしれませんが、
今でも5月の終戦記念日には2分間の黙とうがあります。
日本も昔はあったと思うのに、いつ無くなってしまったんでしょう。
365日のうちのたった2分ですが、毎年この時間になると
ああ、戦争が終わったんだなあ、と思います。
風化させない大事な習慣だと思いました。

ここは平和で…亡くなった方々も、そのご遺族もまさかこのような
ことがあるとは、思いもしなかったことでしょう。
自分は平和な地域にいるから大丈夫、ということはなく、
世界のどこもかしこも平和でなければいけないんだ、ということを
強く思ったできごとでした。

Comment Form
公開設定

プロフィール

そらのくも

Author:そらのくも
オランダ生活も15年目に突入しました。

(ご案内)
オランダ情報は「そらのオランダ通信」でお届けしています。是非ご覧ください。

↓ ↓ ↓

photoeurope2.jpg

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
写真のこと
当サイトで使用している写真と文章の無断転載はお断りしています。


情報


line_10.gif
line_10.gif

ブログ村ランキングに参加しています。
下記のお好きな画像バナーどれかをぽちっとクリックしてくださるとうれしいです 。

heart3.gif クリックしてね♪ありがとう♪
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ
にほんブログ村
にほんブログ村 花・園芸ブログ イングリッシュガーデンへ
にほんブログ村
気になる本
オランダ生活に役立つ、今、自分が欲しい本を載せています(いわゆる備忘録)。



前回載せておいたフランス菓子は買おうと思ったら絶版になっていた。。。うそ~…!絶版になるのが早すぎる。今度こそ…。

ブログキーワード別カテゴリー

オランダ お出かけ 街並み ヨーロッパ 子ども 旅行 ガーデニング カフェ ハンドメイド ミュージアム 洋服 ショップ ソーイング本 オランダの話題 自転車 カメラ ロッテルダム 庭園 教育 レストラン 学校 ニュース 子育て オランダの食材 スーパー 日本語教育 オランダサッカー 国際結婚 英語学習 おうちのできごと 

ブログ記事カテゴリー
最近のコメント
メールフォーム
ご訪問ありがとうございます♪♪
ブログ・HPの感想はこちらまで↓

mail-pen2.gif
ブログ内検索
ご訪問ありがとうございます
現在の閲覧者数: 現在の閲覧者数:
Flag Counter